アメリカの教育学の権威であるブルームは、17歳の知能を100とすると、20%は1歳までに伸び、50%は4歳までに、80%は8歳までに、そしてその92%は13歳までに伸びると言っています。松桜塾では、成長段階にあわせて各人に効果的な指導を行っています。
松桜塾の「国語」は、言語を用いて理解し(=インプット) 書き出しながら(=アウトプット)、自らの考えや知能を創りだす (=クリエイト ) トレーニングです。だから、理解力と表現力の両方が上がるため、国語のテストはもちろん他教科の勉強にもよい影響を与えます。
言語は、社会性、情緒、そして知能の発達のために欠かせません。気持ちや意思を伝えたり、伝わったりという経験、あるいは既に考え出された他者の考えを受け入れたり、応用したりすることと直結するからです。学校での勉強の説明、学問レベルに至ってはそのすべてが「言葉」によっていますし、抽象的な概念は言葉なくしては、考えたり伝えたりできません。また言語力があれば、成長し、思春期を越え、進学や深刻な問題に接するときに、本を読んだり、誰かと話をしたりして解決していくことが可能になります。
言語学者の研究によりますと6~8歳ごろが読み書きの基礎を身に付ける、9~11歳ごろ抽象概念やイメージを理解することを学べる最適の時期で、いずれの場合も、読み書きを深め、「書き言葉」をきちんと学び語彙を増やしておくことで、将来の学習を身に付けやすくします。
幼児期の後半(4-6歳)から、社会性が発達して、子ども同士の遊びやコミュニケーションができるようになります。言葉によって意思が伝わる経験を増やしたり、語彙を増やすことで情緒も安定すると言われています。
小学校低学年は、話し言葉が固まり、読み書きの基礎ができる時期です。親よりも学校友達の影響をより多く受けるようになります。基礎をしっかり作らないと、将来的にそれまでに学んだ言葉が消える可能性があるので、非常に重要な時期とも言えます。
言語形成期の後半になると、自我に目覚め、勉強にも自分なりの取り組みができるようになります。読解力がつき、具体的事象に基づいてのみならず、仮説や命題を立てて論証を組み立てることができるようになる時期です。思春期を迎えるまでに、母語が確立され、勉強等の基本もできるようになります。
(参考文献:「バイリンガル教育の方法」中島和子著)
以上のように、松桜塾の学習法は、知能と言語の発達段階を見極め、それぞれの子ども達にあった指導をすることが特徴です。結果、国語力を伸ばすだけではなく、自考力を身につけ全ての学科を伸ばすことにつながっています。
言語が確立する前に二か国語以上の教育を与える場合、どちらもどっちつかず、つまり精神年齢に応じた知能をもてない状態にならないようにするために、少なくとも一つ以上の言語において、日常会話以上の力、思考するための高いレベルの言語力を、意識的に身に付ける必要があります。象概念など、二つの言語を繋げる思考や発想を持つこと、母語での正しい文法を身に付けることで、もう一つの言語もより正しく、より思考に役立てられるよう育っていきます。
たとえば、「正義」という言葉は日常ではあまり使わない言葉ですが、本ではよく見るものです。この概念を理解した後に"justice"を理解するのは、置き換えができ容易になります。逆に理解していない場合、単語帳で覚えるようには覚えられますが、英語日本語いずれでも自ら使えることばとはなりません。一つの考える方法=基礎言語を身に付けておくことが、まずは重要となります。
また、一つの言語の書き言葉としての正しさは、文法的な正しさとつながり、別言語の習得もより質の高いものになりえます。聞く、読む、話すに比べ、書くは最も言語力と思考能力を必要とします。「読む」「書く」という作業と「考え出す」作業において、そうした抽象概念・正しい言語感覚が身に付きやすくなるのです。
海外などで日本語に触れる機会が少なくなり、(日本語が)頭の中からはじき出されて、思い出せなくなるような環境の場合、松桜塾のオンライン記述授業が子どもの知能の発達と言語学習に大きな助けとなります。